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寺嶋良、「将来のきっかけづくり」となる社会貢献活動

2021-22シーズンよりヒュンメルと個人契約を締結したBリーグの寺嶋良選手は、今シーズン、広島ドラゴンフライズで新シーズンを迎える。プロ選手になれば絶対しようと思っていたという社会貢献活動について話を聞いた。

向上心の強いポイントガード

兄の影響で6歳からバスケットボールを始めた寺嶋選手は、小学校3年生時にbjリーグの東京アパッチの学校訪問でトップアスリートに接し、プロを目指すように。中学校で全国準優勝を経験すると、洛南高校、東海大学と名門校でいずれもキャプテンを務めた。特別指定選手として、大学4年の12月にシーズン途中から京都ハンナリーズに入団。翌2020-21シーズンは副キャプテンを務め、オールスターにも選出された。


2021-22シーズン、ヒュンメルのアドバイザリースタッフとして契約することになった寺嶋選手は、広島ドラゴンフライズに移籍。「生まれ変わろうとしている広島ドラゴンフライズで、新しくチャレンジし、自分がどれだけチームを変えられるのかに期待したい。新シーズンの目安はオールスターの出場。それが技術の向上と応援される選手であることを意味する」と目標を語る。

プロ初年度から始めた社会貢献活動

「活躍するようになってからではなく、プロになれば始めようと思っていた」と語る社会貢献活動。「通っていた小学校が当時はまだ少なかったユネスコスクール(ユネスコが認定する学校の国際ネットワーク)で、ペットボトルキャップを集めてワクチンを送ったり、空き缶のプルタブで車いすを寄贈したり。また、bjリーグの東京アパッチの選手たちの学校訪問を受け、プロ選手の影響力の強さも感じていた。プロになれたら、こういう活動ができたらいいな、と子ども心に思っていた」と振り返る。


オフシーズンにヒーロー賞の賞金を認定NPO法人あおぞらに寄付することから始めた寺嶋選手。「あおぞらさんを知ったのは一冊の本がきっかけ」と語る。映画化もされた『僕たちは世界を変えることができない。』は、大学生が150万円の寄付でカンボジアに小学校が建てられることを知ったことから始まるノンフィクション。今は、作者の羽田甲太さんがNPOの理事長を務め、京都市内に事務所を構えている。寺嶋選手は、チームの協力も得て、あおぞらコーヒーの販売と募金を行い、カンボジアの40世帯に浄水器を届けることができた。

「2020-21シーズンは、ヒーロー賞の寄付に加えて、あおぞらコーヒーでの取り組みを行ったんですが、ひとりでできることって限られているんですよね。一番の目的は、このコーヒーをきっかけに知ってもらいたいということ。僕が小学生の時に感じて、今しているみたいに、将来子どもたちが続けば、大きなものになる。その最初の一歩にならないかな、と思っています」と将来に種をまくように取り組みを続けている。

寺嶋 良/ RYO TERASHIMA

1997年10月23日生まれ、東京都出身のバスケットボール選手。東海大学4年時の2019年12月に京都ハンナリーズとプロ契約。2020-21シーズンは、卒業後初年度のルーキーながら、副キャプテンを務め、オールスターゲームに初選出。新人ベスト5にも選ばれた。リーグトップクラスのクイックネスを武器にしたPGは、2021-22シーズンから広島ドラゴンフライに移籍。新しいチャレンジのシーズンを迎える。

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