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阪神西岡選手が朝礼に 「繋がりに感謝してプレー」

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プロ野球選手との緊密な繋がりは、商品開発にとって最も重要な要素のひとつですが、今年、初めて現役選手がエスエスケイの朝礼に参加いただく機会がありました。6月末、アキレス腱断裂からの復帰を前に、「プレーで何もできなかったときにサポートしてもらったことの感謝の気持ちを伝えたい」と阪神タイガースの西岡剛選手が朝礼台に立たれ、その後、代表取締役社長の佐々木と歓談しました。

 

阪神西岡選手が朝礼に

西岡剛選手は、2002年ドラフト1位指名で千葉ロッテマリーンズに入団。高卒ルーキーながら、初年度から一軍デビューを飾ると、3年目からレギュラーに定着。盗塁王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞し、リーグ優勝と日本一に貢献しました。翌2006年にはWBC日本代表に選ばれるなど、若くしてトッププレイヤーの仲間入りを果たしました。

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紺のスーツで登場した西岡選手は、今回エスエスケイの朝礼に参加することになった理由から話し始めました。「ご存知のとおり、アキレス腱を切る大ケガをして、今ここに立つことができています。チームでレギュラーをとって、21才の若さで日本代表に選ばれ、ストレートにいうと、調子に乗っていた時期に、SSKさんのバットを使い始めました。当時は、ホントに引く手あまたで、いろんなメーカーさんから道具を使ってほしいという依頼がありました。上から目線で申し訳ないのですが、僕の心の中では、『使ってやっている』という部分が正直ありました」

 

SSKとのアドバイザリー契約

この3シーズン、ケガに泣かされた西岡選手。「大きなケガをして、選手とメーカーは、Win-Winじゃないと成り立たないと強く感じています。試合に出て、バットを使うからこそ、SSKさんのバットを宣伝できる。僕は、プレースタイルに合わせた用具を提供してもらうことができる。お互いがいい関係じゃないとだめなんですよね。今回、アキレス腱が切れたときに、いろんな契約がなくなったり、契約金が下がったりしました。それは、ビジネスとして僕が目の当たりにし、悔しい思いをしたことのひとつでした」

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そんな中で、従来の契約を継続したのがSSKだったという。「SSKさんには、本当に何も宣伝ができていないので、僕はアドバイザリー契約にお金を発生してほしくない。今年1年で復活するので、その時にまた契約してほしいという話をさせてもらったんですけど、『そんなことを気にせず、うちも契約を続けてほしいです』という言葉をいただきました」

「選手というのは、グランドに立てば、すごく強気になってしまいますし、誰にも負けたくない、そしてちょっと有頂天にならないとやっていられないような場所でもあります。そういう中で、試合が終わると、SSKさんの担当者が待っていて、『お疲れ様でした』という声をかけられても、今は静かにしておいてくれ、と思ってしまうくらい悔しい思いもします。それでも僕の成績に関わらず、ずっと態度を変えずに接してくれたことには、すごい感謝をしていて、逆に今までそういう風に思っていた自分が情けなく、感謝の気持ちを少しでも伝えられたらと思い、朝礼に来させてもらいました」

 

バルセロナでのサッカー観戦

2016年シーズンオフ、ケガをした西岡選手はスペインでサッカーの試合を観戦した。光を浴びる選手としてではなく、スタンドから選手を見るファン目線でグラウンドを眺め、「ネイマールやメッシといった選手が、どうやって世界のトップスター選手でいられるんだろう、と思いながら見ていました。スターに上り詰めるときって、だんだん横着になるときがあるんです。一流っていわれる域になると、横着になる。それを維持するのが一番難しい。でも、バルセロナの選手たちは、莫大な給料をもらっている選手ほど、試合前から一生懸命グラウンドを走っていました。すごい選手だなと思うとともに、自分は情けないことしてしまったんや、と反省の気持ちがありました」

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「何万ものお客さんの中には、年間シートを持っているお客さんもいれば、人生で一回しかない試合観戦のお客さんもいる。風邪を引いいても、ケガをしているときでも、グランドに立つときっていうのは、全力でプレーをしないといけない。それが人の心を動かすことに繋がると思いますし、そういう選手になりたいと思いました。若いときはそういう気持ちを持てなかった。2-3日して万全な状態で次の試合に出たい、と思っていた。それが甘かったんですよね。サポーターやファンの人って、すごい選手を支えてくれているんですよ。ファンの方たちからは、『すごい感動をもらえた』って言葉をもらうんですけど、こっちもパワーをもらっていて、それが人と人との繋がりなんや、と。どんな職業についていても、人と人との繋がりは平等なんやな、と思います」

 

2018年シーズンへ

アキレス腱断裂という大ケガを負った際には、「これで誰にも文句言われず、やめさせてくれるやろ」と思ったというアスリートが、体を絞り、再び甲子園に戻ってきた。2017年シーズンは、7月に復帰し、8月には月間打率で3割を記録するなど好調だったが、再びケガを負ったことなどもあり、出場は32試合100打席にとどまった。

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2018年シーズンに向けて、自身8年ぶりの秋季キャンプにも参加した。ベテラン選手としての特別扱いもなく、全力でバットを振り、かつての定位置ショートでの練習をこなした西岡選手。そんな西岡選手を、2017年シーズンから再びお兄さんが支えている。「アキレス腱切れたときにまた兄貴が戻ってきて。それで、この体になっているので。ここまで来ているのは、兄弟で勝ち取ったもの。あとは結果だけ。来シーズンも楽しくなると思います」

 

西岡剛選手について

2002年、大阪桐蔭高校からドラフト1位指名で千葉ロッテマリーンズに入団。3年目からレギュラーに定着し、盗塁王、ベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。リーグ優勝と日本一に貢献。 翌2006年にはWBC日本代表として世界一を経験。2010年にフルイニング出場で首位打者に輝くと、翌シーズンよりミネソタ・ツインズでメジャーリーガーに。2013年より阪神タイガースでプレー。
【西岡剛公式インスタグラム】