Change the World Through … / 濱田大介

ヒュンメルが掲げるブランドミッション“Change the World Through Sport”(スポーツを通して世界を変える)。アフガニスタンとシエラレオネでサッカー代表チームのサプライヤーを務めるなど、ヒュンメルは失われた可能性をサポートする活動を続けています。

今回はそれをもっと日常的に考え、ミュージシャンや学生など8名に撮影&インタビューを実施。個人的なことや家庭的なこと、はたまた社会的なことでも、何かを変えようとしている、変わり行く実感を得ていることを伺うことで、より多くの人が世界を変えるきっかけを掴むことができないかと考えました。インタビュー第七回目は、Little Nap COFFEE STANDのOWNER濱田大介さん。

Little Nap COFFEE STAND

2011年2月、代々木公園から程近く、山手通りから一本入った閑静な住宅街にコーヒースタンドがOPENした。6坪の店内はブーツのリペアショップからインスパイアされ、工房を思わせる雰囲気を醸し出す。「バリスタになったのは20代前半で、そこからコーヒーに携わる仕事をして。30才の時に、エチオピアやタンザニアを旅して回ったんですよ。コーヒー豆はどういう人が作ってるのかに興味があって。その後、もう一度原点回帰をしたい、バリスタとしてコーヒーに集中できるアトリエのような空間を作りたいと、3年前にLittle Nap COFFEE STANDをOPENしました」

「コーヒー豆って、いわゆる豊かな国ではできないんですよ。コーヒーベルトって言われる地帯があって、でも消費は圧倒的に先進国が多くって」。石油に次いで貿易規模が大きい一次産品であるコーヒー豆は、赤道をはさんで北緯25度、南緯25度の間、いわゆるコーヒーベルトに位置する60ヶ国以上で栽培されている。生産量は、ブラジルがトップで、次いでベトナム、インドネシア、コロンビア、インド。一方消費量では、アメリカ、ブラジル、ドイツ、日本、フランスとなる。

「例えば、日本だとお米でもブランドがいろいろあるように、コーヒー豆も国で一括りはできないんですよね。訪れてみると、コーヒー豆農家の人たちが、子どもに教育を受けさせることができなかったり、貧しさに苦しんでいたり。そういう中でも、思いを持ってコーヒー豆を作っている。それを現地で知って、意識が変わってきたんですよね。『何でもうかんない人たちがいるんだよ。何で子ども達は学校行けないんだよ』って思っちゃうわけですよ」

公園近くの売店として

Little Nap COFFEE STANDは、駅近でもなく、人通りが多い場所に位置するわけでもない。「いろんな国を回った時に、公園の周りにコーヒーショップがあって。買ってから散歩に行ったり、そこで休憩したり。でも東京って、意外にそういう場所が少なくって。つまり、ローカルな売店ですよね。アメリカ人がニューヨークでコーヒーを飲んでいるように。オランダ人がアムステルダムでレモネードを飲んでいるみたいに。東京の家って、基本的に庭があまりないじゃないですか。だから、音楽を聞いたり、本を読んだり、絵を描いたりと、庭代わりに使えるような店があってもいいのかな。そこに気の利いたコーヒーがあればいいんじゃないかな、と。それに子どもも来られるようにアイスも用意して」

「リトルナップは、自分の部屋であり、かつアトリエ。僕は、音楽や本、アートが好きだし、そういったことをひっくるめて、サロン的な要素のある飲食店です。長くいる場所なので、ターンテーブルがあったり、好きな音楽をかけたり。エスプレッソのカスタムや豆にはもちろんこだわるけど、基本的に店づくりには手をかけたいんですよね。おかしも仲間に作ってもらったり。『日本っぽくないよね』って言われるんだけど、意識はしてないですし、まあ和ではないですし。ショートトリップができる感じですかね」

地域に根差すコーヒースタンド

リトルナップ OPENの一ヶ月後、3.11東日本大震災が発生。「震災が起きて、腹が決まったんですよね。あの日、肌寒かったんですよ。電車も止まってて、家に帰れなかった人たちがいて。公園に避難している人たちもいて。夜中も店を開けて、炊き出しやって。近所の人たちも集まって来て話をして。やっぱり、ローカルだな、と。近隣の人たちと支え合うってことを感じたんですよね。周りには仲間の店も多くて、隣の顔が見える。さみしい時に誰かと会う。話すことによって、『どうしたいか』が分かってくる。ディスカッションする機会ができて、狭いところで話をするからこそ生まれる出会いがあったんですよね」

「OPENして3年。店としてはたいしたことないけど、あの時0才だった赤ん坊がもう走ってる。子どもの3年ってすごいなって。街だってそうやって生まれ変わると思うんです。あるものをコンバージョンしたり、価値あるものを生み出したり。『時代じゃない』から、ポイッて捨てるのも違うし、カッコばかりの何々スタイルや生産性だけじゃダメなんだって分かってきたと思うんです。そんなことよりも、『ストーリーを伝えましょう』っていう意識が、震災を経たこの3年で随分変わってきたかな、と思います。地域や街でできることって、まずはごみを拾ったり、あいさつだったり、単純なことですよね。マニュアルじゃない。小さな店だからこそ、そんな忘れがちなことに気づいて。それに美味しいコーヒーがあって、一日がハッピーになってくれればいいですね」

コーヒーに関する知識と技術を持ち、エスプレッソをはじめとするコーヒーをいれるバリスタという職業。「でき上がったものを表現するという意味では、一番見てもらえるし、体現できるのがバリスタなんですよね。でも、コーヒー豆を育てて、飲まれるまでの過程を考えると、お店づくりを含めてもバリスタって全体の20%くらいしか仕事をしてないと思うんですよ。コーヒー豆を栽培する農家の方がいて、豆を焙煎するロースターがいて。そういう生産の過程や生産国の背景を知ると、奥行きが出てくるし、味が変わってくる。心に、体で感じることのできる一杯になる。だからこそ、お客さんに合わすのではなく、自分が美味しいと思うものを提供する。その日の天候や気温、湿度で変わる豆の状況を見極めて、コーヒーをカスタマイズする。『美味しい』にもたくさんのストーリーがあって、小さいショップでも、世界に発信することができる。それは一杯のコーヒーから生まれる出会いなんですよね」

DAISUKE HAMADA

「今日のポイントは、おしゃれしないってことかな。仕事をするときは黒のシューズかブーツが多いんですけどね。ちょっとクラッシックな感じが好きで、トリコロールが好きで。器具にしても服にしても、使えば使うほど味が出てくるものが好きなんですよ。使い込んでいくことで、自分に馴染む感じに魅かれますね」

SLIMMER STADIL HIGH VANVAS

Price:6,500+tax
Size:36-43(22.5-28.0cm)

Little Nap COFFEE STAND
東京都渋谷区代々木5-65-4 Tel:03-3466-0074
OPEN : 9:00-19:00 / CLOSE : MONDAY

HOMEPAGE:http://www.littlenap.jp
Twitter:https://twitter.com/LittleNap_CS
FACEBOOK:https://www.facebook.com/LittleNapCOFFEESTAND

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