浅川隼人、「人との繋がりを財産に夢を追う場所をつくる」

ロアッソ熊本から日本フットボールリーグ(JFL)の奈良クラブへの移籍が決まった浅川隼人選手に、J3優勝J2昇格を決めた2021シーズン、そして2022シーズンについて話を聞いた。ファンにスパイクを支援してもらう取り組みは他競技にも広まり、浅川選手自身のスパイクサポートの応募も始まっている。

J2昇格が第1のシーズンに

浅川隼人選手にとって、2021年はプロ入り4年目、ロアッソ熊本で2シーズン目となった。6月26までの前半戦14試合では11試合で先発出場し、4ゴール。開幕戦、2節と連続ゴールを決めるなど快調な滑り出しだったが、8月28日以降の後半戦では、14試合で途中出場のみと出場機会が激減。前半戦のプレータイムが806分(64%)に対し、後半戦はわずか56分(4%)に終わった。

「チームの昇格、優勝は選手として初めての経験で、間違いなく自分の財産。そこが第1のシーズンでした。ただ、シーズンを通してチームを勝たせられる選手にはなり切れなかった」と振り返る。大学卒業後に加入したY.S.C.C.横浜では、1年目は出場なしだったが、やりたいことをやり通した結果、翌年に出場機会を獲得し、13ゴールと飛躍の1年になった。2021シーズンをその再来とすることはできず、「自分の武器を研ぎ続ける部分はあるけど、プレーが変わったらもっと出られるようになったとは思う」と語る。

愛された熊本での2シーズン

浅川選手は、ピッチ外での取り組みも精力的に行い、熊本で大きな成果を出した。自身の活動がスムーズに進むように、株式会社resolistを立ち上げ、組織化した。スポーツ選手としての食の大切さからスタートし、地産地消や地域交流の場となったアスリート食堂『chabudai』や、食堂のメニューをお弁当で食べられるHOMEゲームでのASAKAWA SEATの販売など、熊本の良さを伝えていった。

「コロナで人との繋がりの重要性と自分の価値を再確認できました。自宅待機で誰とも会えない時期があったり、試合が始まっても無観客だったり。その中でOPENできた食堂では、毎回予約がすべて埋まるお客さんが集まり、1日店長をした日には僕のために80人も来てくれ、ASAKAWA SEATも含め、いろんな人と交流ができた。どんな状況になっても人との繋がりが財産で、ゼロ距離を掲げてきた浅川隼人が得られたものだな、と実感した」と成果を口にする。

孫のように良くしてくれた90歳の女性に契約満了を伝えた浅川選手。「僕のために涙を流してくれるおばあちゃんを見て、この熊本で支えられ、愛されてきた2年間だったな、と改めて思いました。熊本で繋がりができた人たちは、僕がどのチームに移籍しても応援し続けてくれると思いますし、引退する時には、拍手してもらえるような魅力的な選手になりたいと思いました」と決意を新たにする。

広がる夢をファンと共に

また、自ら履くスパイクをファンが購入して応援し、選手、ファン、メーカーの三方良しとなる『HAYATO DREAM PROJECT』は、浅川選手に共感する選手の輪が広がり、一般社団法人Ultrasを立ち上げることで、スポーツを通じて夢を追い続けられる世界を目指すという、より大きなものに。

「ラグビーやソサイチ、女子サッカーなど、種目やカテゴリーを超えて、ファンの応援を直接受けて夢を追う選手がたちが、志を共にしてくれました。さらに、来シーズンに向けては高校生や大学生など、未来に夢を追うアスリートをサポートする試みも実施します。学生のうちから、応援されるように、選手としての魅力を高めていかないといけない。講演やSNS運用のアドバイスをしながら、スパイクもウルトラスの特別枠で提供したい」とスポーツで夢を追う環境づくりに踏み出す。

「その他にも、スパイクがなくて困っている世帯に、メーカーの余剰スパイクを届けたり、選手が自分の価値を使ってマネタイズしていく学ぶ環境の整備も行っていきたい。すべて、スパイクでファンとアスリートが繋がる取り組みで、現役Jリーガーとして、次世代に夢を繋げていく流れをつくりたい。選手だけじゃなく、ファン・サポーターが一緒に夢を追ってくれる。その実感が、僕たちの夢を後押ししてくれます」と夢は広がる。

スパイク応援サポーターを募集

浅川選手は、奈良クラブへの移籍が決定。4年間のJリーガーとしての経験を踏まえ、「地域に深く根ざし、愛される経験を通し、スポーツの本質的な価値やJリーグの素晴らしさを実感することができました。そして、色んな話を聞いた上で、奈良クラブがJリーグクラブとしてロールモデルになりえる存在だと確信しました。新シーズン、JFLで戦うことは、僕にとって一番厳しく険しくて、ワクワクする道です。今年1年で奈良にJリーグクラブを誕生させます」という意気込みと、新しい目標を立て新天地での活躍を誓う。

そして、浅川選手が新シーズンに着用するのは、ヒュンメルのトップモデル『ヴォラート2』。3ウィズ展開でどんなプレイヤーも着用できる素足感覚のフィット感が優れたアイテム。浅川選手は、「アッパー全体が柔らかく、フィットする感覚も良く、ストレスなくボールを蹴れる印象です」と語る。浅川選手はこのヴォラート2を1ヶ月に2足着用。その2足の購入で、浅川選手を応援したいファン・サポーターの募集が始まっている。先着10名が今シーズンの浅川選手を足元から応援できる。

浅川隼人


1995年5月10日生まれ、千葉県出身。178cm/70kg。ジェフユナイテッド市原・千葉のアカデミー出身で、八千代高校、桐蔭横浜大学を経て、2018年J3リーグのY.S.C.C.横浜に入団。ルーキーイヤーは出場試合0ながら、2019シーズンに32試合13得点と飛躍。2020シーズンよりJ3のロアッソ熊本、2022シーズンJFLの奈良クラブに。オンラインとオフラインを駆使し、社会へのアクションを起こすアスリートとしても知られる。

浅川隼人オフィシャルサイト:https://hayatoa.official.ec
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