髙瀬愛実、「WEリーグを誇りに思われるリーグに」

2021年9月12日、日本で初めての女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が誕生した。オープニングマッチは、INAC神戸レオネッサvs大宮アルディージャVENTUS。記念すべき第1号ゴールはINAC神戸の髙瀬愛実選手が記録。髙瀬選手の言葉を中心に、WEリーグ開幕を振り返った。

女子サッカー選手が選択肢のひとつに

兵庫県に緊急事態宣言が発出され、観客数に上限が設けられる中、WEリーグ開幕を一目見ようとノエビアスタジアム神戸には、4,123人のファン、サポーターが集まった。開幕セレモニーでは、WEリーグの岡島喜久子チェアが、「世界一の女子サッカーと世界一の女性コミュニティーの実現に向けて、そして多様な生き方と夢が生まれる社会を目指し、みんなが主人公になるステージとなります」と宣言した。

髙瀬愛実選手は、2011年に世界一となったなでしこJAPAN のメンバー。「日本が再び世界一を取るために、WEリーグは常に世界基準で戦うリーグにしなければいけないと考えています。もちろん選手個々の目標や志は違いますが、日本サッカーの底上げとWEリーグを盛り上げるという意味でも、フィジカル・テクニック・メンタルなど色々な要素で常に世界基準で、ハイレベルな試合をお見せしていきたいと思います」と選手として世界一を目指す気持ちを語る。

リーグ名のWOMEN EMPOWERMENT(女性の権利拡大)については、「私自身、ありがたいことに好きなサッカーをずっとやってこられたので、正直男女格差を感じたり、考えたりすることはありませんでした。ただ子どもの頃に、『女の子はプロサッカー選手にはなれないよ』と言われたのはショックでした。今後、夢を描いた子どもたちが、『男の子しかなれない』、『女の子しかなれない』といった言葉を聞くことがなくなればいいなと思います。女子サッカー選手が仕事の選択肢の1つになったことは、その一歩でもあると思います」と前向きに捉える。

誇りに思われるリーグに

WEリーグは、全国各地で5試合が行われた。「将来、スタジアムでWEリーグの開幕戦を観てくださった方が、『開幕戦観に行ったんだよ!』と自慢したくなったり、WEリーグのスタートに携わってくださった方たちが、それを今よりもっと誇りに思ってもらえるように、私たちはWEリーグを価値のあるものにしなくてはならないと思います。どれくらい先のことかは分かりませんが、スポーツの歴史を振り返った時に、必ずWEリーグの開幕が流れるような。私たちはそのために、今できることを考えて少しずつでも進んでいくしかないと思います」と選手としての責任も感じている。

試合開始4分、WEリーグとしての開幕ゴールを決めた髙瀬選手。「密かに狙ってもいたので、WEリーグのファーストゴールを決められたのはうれしかったです。ただ試合が終わって、写真撮影などをする中で、『自分で良かったのかな?』とも思いました。少し不安な気持ちになりましたが、色々な人に、『おめでとう!』、『嬉しいよ!』と祝福してもらって、改めて取れて良かったと思えました。ヒュンメルのスパイクで取れたのもめちゃくちゃ嬉しいです」と初ゴールを振り返る。

この日、髙瀬選手に加え、17歳で初出場となった浜野まいか選手も2ゴール。出場はなかったものの、なでしこJAPANに名を連ねる田中美南選手も控え、チーム内競争は激しくなっている。「私自身、まずは開幕戦に出ることを目標に取り組んできました。常にベストな状態を見せつつ、レベルアップをしていくこと、結果を残すことをしていかなければ、試合に出続けることは難しいなと感じています。チームとして優勝するためにも。個人として試合に出続けるためにも、1試合1試合に集中して結果を残していきたいと思います」とWEリーグ初代チャンピオンを見据える。

INAC神戸レオネッサについて

神戸市及び兵庫県におけるスポーツコミュニティの担い手を育成し、国際的な活動も展開していく総合スポーツクラブとして2001年4月にINAC(INternational Athletic Club)として設立。女子サッカーチーム「レオネッサ」は同年11月に誕生。2011年からなでしこリーグ3連覇、2013年にはシーズン3冠に加え、国際女子サッカークラブ選手権でも優勝。2020年にはチーム創設20年を迎え、エンブレムを刷新。WEリーグ初代女王を目指します。
【OFFICIAL SITE】http://inac-kobe.com/

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