Fリーグ2019/2020 ディビジョン1のレギュラーシーズンを28勝1分4敗でリーグ1位となった名古屋オーシャンズ。プレーオフ決勝は、バサジィ大分を相手に2試合を戦い、1勝1分で3年連続12度目のリーグ優勝を飾った。
フエンテス新体制でも圧倒的な攻撃力
長年、名古屋オーシャンズを牽引してきたペドロコスタ監督や酒井ラファエル良男選手がチームを離れ、スペインから迎えたフエンテス監督新体制で臨んだ今シーズン。「無敵戦隊」をスローガンに掲げ、リーグの前哨戦「sfida Fリーグオーシャンカップ 2019」を制すと、8月にタイで開催されたAFCフットサルクラブ選手権2019では史上最多となる4度目の優勝を飾った。リーグ戦でも、昨年のハイスコア172を超える188得点と圧倒的な攻撃力で勝ち点を積み重ねた。
しかしチーム全体が常に万全だったという訳ではなく、AFC前には攻撃の起点である安藤良平選手が一時離脱。AFCから帰国直後にはキャプテンの星龍太選手が全治3ヶ月の怪我を負う。また昨年はリーグ無敗で名実共に「絶対王者」だったが、今シーズンはリーグ終盤に5年ぶりとなる2連敗を喫するなど、プレーオフに向け心配な局面も見受けられた。
星キャプテンは、12月に約3カ月半、14試合ぶりで実戦に復帰。チームに安定をもたらした。「リハビリでチームと一緒の時間を過ごすことが減りましたが、試合も勝ってましたし、チームの雰囲気もとても良かったので、特にすることなく見守ってた感じですね。よく外国人選手から、”またサボってるの”といじられたりしました（笑）」と振り返った。
リーグ3連覇、12度目のV！
28勝1分4敗のリーグ1位でシーズンを終え、プレーオフの対戦相手を待つことになったオーシャンズ。プレーオフ準決勝でフウガドールすみだに勝利したバサジィ大分を、1月25日、ホーム・武田テバオーシャンアリーナに迎えた。プレーオフ1試合目は開始20秒で先制し、好スタートを切ったが、2度追いつかれる試合展開となり、2-2の引き分けで翌26日の第2戦目に。
昨年、怪我でプレーオフにほとんど出れず、今年は貢献したいと語っていた星キャプテン。「正直、リハビリがうまくいってなかったので、プレーオフも含め、治ってない中でやる不安みたいのは常に抱えていました」というように、右膝の分厚いテーピングが100%ではないと物語るが、試合後に「明日違いを見せることが僕たちの仕事」と気持ちを切り替えた。
1月26日、プレーオフ2試合目を引き分け以上で優勝が決定する名古屋オーシャンズは、前日の星選手の言葉通り、試合序盤から強いプレッシャーをかけ、王者の違いを見せつけた。前半を4-0とリードすると、後半はパワープレー返しもあり、ゲームを支配。7-1と圧倒的な強さで、3年連続、12度目のリーグ優勝を決めた。
4タイトル制覇へ
2007年にスタートしたFリーグは今年で13年目。その歴史の中で、唯一のプロチームである名古屋オーシャンズが優勝できなかったのが、10年目となる2016-2017シーズンになる。その年、初めてキャプテンマークを腕に巻いた星選手は、「僕がキャプテンに就任して1年目の時にタイトルを落としたことは、今でも忘れない。それを忘れないからこそ、今の強さが僕やチームにあると思っています。引き続き、どのタイトルも気を緩めずにやっていくことが大事です」と試合後の会見で、安心と喜びの声を聞かせてくれた。
今年はスケジュールが変更され、Fリーグ終了から少し期間を置いた3月14日、JFA 第25回全日本フットサル選手権大会が開催される。名古屋オーシャンズは、シーズン当初に掲げた4冠まであとひとつ。
「全日本選手権はトーナメントなので、試合をしない期間が長いと試合感やチームのコンディションが読めないので、今までよりも難しい試合が多くなると思います。だから初戦が一番大事ですね。勝利で試合感を戻し、チームに勢いをつけて優勝を勝ち取りたいです」と星キャプテンは力強く語ってくれた。2014-2015シーズン以来となる4冠制覇に向けて、名古屋オーシャンズに注目が集まる。
名古屋オーシャンズ/NAGOYA OCEANS
名古屋オーシャンズは、Fリーグのスタートする前年に、日本初のプロフットサルクラブ大洋薬品/BANFFとしてスタート。翌2007年、Fリーグ規定に則り、名古屋オーシャンズと改称。チーム名には、名古屋港にホームアリーナを構え、海を越え世界に羽ばたいていきたいという思いが込められています。Fリーグ元年の2007/2008シーズンから、リーグ9連覇を達成。昨シーズンは2年連続となる国内三冠を達成。AFCフットサル選手権では最多の優勝記録4度を誇る。
【名古屋オーシャンズ公式サイト】http://www.nagoyaoceans.com/