hummel×DBU Thomas Slosarich
「デンマークサッカーの育成システム」
デンマークサッカー協会 トーマス・スロサリク
(インタビュー:2007年12月実施)
ユニークな育成システムで知られるデンマークサッカー協会(DBU)のタレントトレーナーであるトーマス・スロサリクにデンマークサッカーについて語ってもらった。
■育成システムについて
デンマークには約600のサッカークラブがあります。そのすべて、国中どこのチームにもしっかりとした教育を受けたコーチやトレーナーがいます。彼らはUEFAのコーチングシステムで学び、ライセンスを取った人たちです。
ライセンスは草サッカーレベルのアマチュアのC、レベルの高いアマチュアのB、そしてプロのAとランクがありますが、Cレベルのコーチたちがたくさんいて、子どもたちにしっかりとしたコーチをしているのが特筆すべき点です。そのほとんどがボランティアの人たちで、例えば、父親が自分の子どもや近所の子どもたちにレベルの高いコーチをすることができるわけです。基本的なエクササイズから、選手のレベルに合った練習方法やサッカーの技術、そして道徳的なしつけまでをしっかり教育しています。
スウェーデン、ノルウェー、フィンランドなどの他の北欧の国々のシステムと非常に似ていますね。ドイツは各クラブのオリジナルな教育システムがあったり、イングランドには学校で学ぶサッカーや、各クラブが運営するアカデミーの教育システムがあり、少々違うシステムで動いています。
■生涯スポーツとして
サッカーはデンマークの国技といえます。サッカー協会に登録している子どもだけで約32万人。もちろん楽しみでサッカーをやっている子どもたちはそれ以上です。女子のサッカー人口も非常に多く、選手の数では一番女子の数が多いと思われるノルウェーに次いで多いんじゃないでしょうか。
最近はアメリカでも子どもたちが男女を問わずサッカーをやっていますよね。余談ですが、デンマークでサッカーに次いで子どもたちに人気のスポーツがなんだかわかりますか? 実はゴルフなんです。劇的に選手人口が増えている。そして3番目に人気なのがハンドボールです。
現在、デンマーク代表チームは、80年代から90年代の頃の世界的スターがひしめき合っていた時代に比べると、少々低迷時期といえるかも知れませんが、U21、U19などの若い層に非常に素晴らしいタレントが育っています。2010年のワールドカップでは期待してもらっていいと思います。
ところで、子どもたちがサッカーを楽しんでいるのと同時に、壮年層も各年代ごとにリーグを持って、まるで生きがいのように楽しんでいますよ。33歳からは「オールドボーイズ」、40歳からは「ベテラン」、45歳からは「ベテランプラス」、50歳以上は「マスターズ」と呼ばれていて、週に1回ほどプレーするために常にトレーニングをする人が多いんです。望めば一生、サッカーをプレーできる環境にありますね。
■ヒュンメルとのつながり
ヒュンメルとデンマークサッカー協会のつながりは非常に強く、長きに渡りユニフォームのオフィシャルサプライヤーだったこともありますが、U15、U16、それ以下のチームの選手たちはすべてヒュンメルのユニフォームを着ています。これから5年、10年とたってその選手たちがデンマーク代表となり、ヒュンメルのユニフォーム姿で世界の舞台に立つ日が来ることを信じてますよ。










