冬の合間の暖かな陽射しが心地よかった1/18(日)、広島県を中心に展開するドラッグストア「ウォンツ」主催(キリンビバレッジ、久光製薬協賛、サンフレッチェ広島、広島県サッカー協会後援)により、『Wants SOCCER COLLEGE HISATO SATO SPECIAL LESSON 2015』が広島県安芸郡の中国電力坂グラウンドで開催されました。集まったのは、昨夏の土砂災害で被害を受けた広島市北部のサッカー少年少女65名。サンフレッチェ広島の佐藤寿人選手に山岸智選手、サンフレッチェOBの中島浩司氏らが指導。誰よりも声を出す佐藤寿人選手に導かれ、グランドには笑顔が溢れました。

1982年3月12日生まれ 埼玉県出身 市原(現千葉)、C大阪、仙台を経て、2005年から広島でプレー。2012、2013シーズンは、スペースへの飛び出しと抜群のシュートテクニックを 武器にチーム連覇に貢献。2014年シーズンには前人未到の11年連続二桁得点を記録。J1リーグ145得点、J2リーグ50得点。
【OFFICIAL SITE】http://www.hisato-sato.net/

土砂災害でサッカーが出来なかった子供たちへ

「広島で商売をさせてもらっている企業として、何かできないか」という主催者の思いから実現に至ったこのスクールは、土砂災害により思うようにサッカーができなかった子どもたちへのプレゼントという想いも込めて実施された。参加した山本サッカークラブの東泰雄代表は「こういうことに積極的な寿人選手に、ありがたいな、という思いです」と語り、参加者の母親たちは、「子どもたちがすごい楽しそうで。寿人選手に声をかけてもらったり、一緒にプレーしたりして、いつもとは違う笑顔が見られてよかったです。普段サンフレッチェの選手に教えてもらったり、サインをもらえる機会もなかなかないので」と声をそろえた。

ゲーム形式の練習では「周りサポート行って。助けてやれー」と声をかけた寿人選手。最後に各チームの6年生対プロチームで実施したゲームでは、倒れこみながらのボレーシュートを決めるなど、Jリーグで見せるようなスーパーゴールも披露。また、PKでは小学生のリクエストに応え、キーパーを務めるなど、プロのすごさと親しみやすさが共に感じられた一日に。

サポーターと共にあるプロサッカー選手

「派手で子どもたちが驚くようなシュートを打ちたいなって思ってて」とイベント終了後に教えてくれた寿人選手。「子どもたちも『もう一本、もう一本』って言ってくれて、嬉しかったですね。冒頭のトークショーでも話しましたが、Jリーグや海外選手のいいプレーをたくさん見て、真似をして。そうして練習することでサッカーが楽しく、技術も上がっていく。実際、僕も子どもの頃に見たカズさんのゴールを真似して練習したんですが、それが一昨年Jでのゴールにつながりましたし」

山本SCの東代表の言葉を伝えると「サッカー選手は特に地元の人の支えがあって、プロサッカー選手としてやっていられるし、応援に来てくれる人たちがいて初めてプロでいることができる。こういう機会を作ってもらえて、子どもたちの笑顔をたくさん見ることができてよかったです」と移籍して10年になる広島への思いを語ってくれた。今年初めて広島でボールを蹴る機会を子どもたちと持つことになった佐藤寿人選手。「サンフレッチェの勝利が広島を明るくする」。昨シーズン手放したタイトル奪還を目指して、Jリーグ屈指のストライカーが動き出した。