貧困や障がいのある若者に向けたチャリティマッチ

先週の土曜日、フットボール界のビッグネームがオランダのアルクマールに集まりました。AZアルクマールの本拠地AFASスタディオンで、レアル・マドリード・レジェンズvsローレウス・オールスターズのチャリティマッチが行われたのです。マドリーには、ルイス・フィーゴやカランブー、ルベン・デ・ラ・レー、ローレウスにはアンリ、セードルフ、ダーヴィッツ、カフーらが名を連ねました。

障がいや貧困によりスポーツができない若者に向けたチャリティマッチ

このチャリティマッチを企画したのは、毎年、スポーツの各分野で活躍した選手や団体が表彰されるローレウス世界スポーツ賞で知られるオランダのローレウス(Laureus)。ローレウスは、ローレウス・スポーツアカデミー、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団、ローレウス世界スポーツ賞の3部門からなり、スポーツの力を最大限に使い、社会をより良くしていくことを目的とし、またスポーツの素晴らしさを広げています。

今回のチャリティマッチは、ローレウス・オランダにより企画・運営されました。ローレウス・オランダは、アムステルダムやアルメレ、ゴーダにおいて、障がいや貧困によりスポーツができない若者に対して、スポーツをする場を設け、教育するプロジェクトを行っています。ローレウス・オランダは設立から100億円以上を集め、100万人以上の若者の生活改善に役立ってきました。今回の試合の収益は、スポーツを通じて社会変革を起こす、これらのオランダ国内のプロジェクトに寄付されます。また、オランダだけでなく、レアル・マドリード財団を通して、マドリードの若者のためにも使われることになっています。


フィーゴ、アンリ、ダーヴィッツらが躍動

レアル・マドリード・レジェンズはルイス・フィーゴやクロード・マケレレ、クリスティアン・カランブー、フェルナンド・イエロらエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウのヒーローたち。ローレウス・オールスターズは、ティエリ・アンリ、エドガー・ダーヴィッツ、カフー、ハカン・シュキュル、それにローレウスのアンバサダーであるファン・デル・サールらが名を連ねました。そして、レフリーはワールドカップとチャンピオンズリーグ両方の決勝戦で笛を吹いたことのある唯一の審判ハワード・ウェブが務めました。

試合は、開始25分、ローレウスのアンバサダーでもあるルイス・フィーゴが決め、レアル・マドリード・レジェンズが先制。しかし、33分、37分とダーヴィッツがミドルシュートを2本決め逆転。2点目の後にはユニフォームを脱ぐパフォーマンスも見られました。後半はさらに激しい点の取り合いとなり、ローレウスが常に先手をとる展開に。マドリーのルベン・デ・ラ・レーがハットトリックを決め4-4と追いつくも、アンリが84分に勝ち越しのゴール。ファン・フォーイドンクやアルカン、マケレレのゴールも会場を沸かせ、6-5でローレウス・オールスターズが勝利しました。


ポジティブな変化を体験する重要性

ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団のチェアマンであるエドウィン・モーゼは、「キャリアを通じて、ヒーローであり、ロールモデルでもあったサッカー界のレジェンドたちが、子どもたちのサポートという趣旨に共感し、参加してくれたことを非常に嬉しく思います」と話しました。

また、ローレウス・オランダの委員でもあるセードルフは、試合後にこう話しました。「ネルソン・マンデラ氏が証明してくれたように、スポーツで私たちは繋がることができ、またスポーツは社会を変える力を持ちます。私はスポーツを通して、世界中の若者の役に立ちたいと思っています。チームスピリッツ、ハードワーク、リスペクト、規律など、スポーツを通じて得られる力で、若者たちは自分たちの目標に向かってより大きなチャンスを手にすることができると思っています」

フットボール界のレジェンドが集まったチャリティマッチというだけではなく、今回の試合がもたらしてくれたものは、ユニフォームスポンサーであるヒュンメルオランダのマルコ・ヴェルヴォールの言葉に集約されるように思う。「私たちはこのプロジェクトへの参加を即決し、またすぐにプロジェクトへの熱い思いを共有しました。今回、障がいや貧困によりスポーツに接する機会のない子どもたちに向けたチャリティに関われたことを非常に嬉しく思いますし、若いうちにポジティブな変化を体験することは非常に重要だと思っています」

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